vancouver

悲しいニュースがありました。

カナダのバンクーバーで9月8日から行方のわからなくなっていた
日本人留学生の古川夏好さんですが、
バンクーバー中心部で同28日に発見された遺体が古川さんであると
30日にバンクーバー警察から発表がありました。

留学に関わる仕事をしていることもあり、
どうか無事に見つかるように祈っていたのですが、
最悪の形となってしまっています。

古川さんと防犯カメラに映っていた48歳の男が逮捕されたとも
発表されましたが、その男が犯人で適切に裁かれたとしても、
夢の半ばで不本意に命を奪われた悔しさは想像もできません。
古川さんのご冥福をお祈りします。

「安全」といわれるカナダの実態

「カナダは安全で留学や旅行におすすめ」といわれていますが、
まったく事件の起きない平穏な地ではありません。

確かに、これまで大きなテロ事件などは回避されており、
銃犯罪や殺人事件などの重大事件も、
隣国のアメリカなどに比べて件数は少なくなってはいます。

ただ、盗難や詐欺などの犯罪は日本に比べても多いですし、
留学や旅行の開放感もあってか事件に巻き込まれる日本人も
少なくはありません。

今回の事件がどういった背景で起こったものかはまだわかりませんが、
安全といわれるカナダでも気をつけるポイント、
危険から身を守るための自衛手段についてお伝えします。

 

カナダで身の安全を守るための4つの行動

■危険なエリアには近づかない

カナダにも、海外のいたる街にも、治安が悪いといわれるエリアがあります。
東京や大阪など日本の都市でもそういったエリアがあるのと同じです。

日本で生活しているときには、
なるべく危険なエリアは避けるようにしていたり、
行かなければならない時には細心の注意を払っていたりしますが、
海外では街全体の雰囲気が違ったりすることもあり、
その感覚が麻痺しがちです。

そういったエリアではドラッグ常習者がいたり、
金銭、性犯罪を含む犯罪目的で近づいてくる人もいるため、
興味本位では絶対に近寄らないようにしましょう。

そのエリアの先に行きたい場所がある場合、
遠回りをして回避するのも1つの方法です。
また、公共の交通機関ではなく
タクシーで一気に通過してしまうことも選択肢になります。
※タクシーも個室ですので、
ホテルなど周りが安全な信頼度の高いところから捕まえるのが無難です。

事前に情報がなかった場合でも、
カナダの治安の悪いエリアは比較的はっきり境界線が分かれています。

普段嗅がないような臭い(マリファナや生ゴミ、ホームレス臭)や
明るさ(街灯が割られていたり、窓から明かりが漏れていなくて暗いなど)、
建物の様子(古い、壊れた部分が修理されていない、窓に鉄格子がはめてある)
などに敏感になり、危険度を判断しましょう。

もし知らずにそういったエリアに足を踏み入れてしまった時には、
無理して通り抜けようとせず、
すぐに人通りのある明るい通りへ引き返すのが無難です。

昼間でもそういったエリアは避けて通るようにしましょう。

■夜の一人歩きは避ける

特に女性は避けてほしいのですが、
夜に一人で家まで帰ったりするのはとても危険です。

日本人女性は海外ではとても人気が高く(良い意味でも悪い意味でも)、
狙われる可能性はどこにでもあります。

夜遅くに帰宅しなければならなくなった場合は
信頼できる人に送ってもらうようにしましょう。

どうしても1人で帰らなければならない場合には、
深夜のバスでは運転手の近くに座ること、
またバス停ではないところでも降ろしてもらえるので、
自分の家の最寄りで停めてもらえるように伝えてください。

そもそも夜遅くまで出歩かないようにする、という意識をもって
生活をすることをお勧めします。

 

■断る勇気をもつ

バーやレストランで話しかけてくる人、
友達の友達で知り合った人についていかないこと、
簡単に気を許さないようにしてください。

露骨に誘ってくる人はそう多くはありませんが、
よく知らない人からの
「もう1軒飲みに行こう」とか
「友達の家でパーティーをやっているから移動しよう」などの
言葉に乗らないことが大切です。

出会いの機会があるのは嬉しいことではありますが、
時間と場所、状況の判断が大切になります。

少しでも不安がある場合には、
「No」と言える勇気をもつこと、
その場から離れるなどの対策をとるようにしてください。

 

■定期的に連絡をする

日本のご家族でも友人でも、利用したエージェントでもいいので、
定期的に連絡をいれ、自分が安全に過ごしていることを伝えておきましょう。
何かがあったとき、すぐに不審を察知してくれる人がいることで、
対応にかかる時間が短縮されます。

事件に巻き込まれないようにするのが一番ですが、
相談できる人がいたり、
なにかが起こりかけた時に駆け込める避難場所を決めておいたりすることで、
危険を回避できる可能性が高まります。

 

何か対策をしたから100%安全ということはありません。

留学先・旅行先で普段とは違った環境ですが、
違う環境だからこそ危険に対する意識を高くもって
生活をすることが重要になります。

現在留学中・旅行中の方も、意識を新たにお過ごしください。

 

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